2nd 第3節 浦和レッズ vs サンフレッチェ広島

「巡りあわせ」というやつですな。

今季19戦無敗を誇る浦和を止めるのは、広島しかないでしょう!というタイミングバッチリの首位攻防戦。

前半はいつもの「絶対点は取らせたくない病」が発症して引きこもる広島をボコボコする浦和という図式。相手の前線を掴まえられずズルズルと引いてしまう広島。特に柴崎が負傷交代してからはそれが色濃く、ただただ耐えるだけでした。

が、広島には林が居ました。相手のハンドを見逃してPKという、非常に不満の残る判定でしたがそれを払拭するように林がストップ。その後も1失点はするものの、きわどいボールを全てストップ。まさにこの試合のMOMでした。

後半、明らかに森保監督から喝が入れられたであろう広島は積極的に前に出て試合を作ります。そして後半20分、ようやく寿人に代えて浅野の登場。浦和戦で寿人はほとんど活躍できないのは分かっているのに、なぜ森保監督はここまで引っ張ったのか。これには疑問符が付くのですが、そのフレッシュな浅野が試合を動かします。交代わずか2分後、ドウグラスのスルーパスをPA内で受けた浅野はワンタッチシュート。ボールは綺麗に左隅に決まって同点。まるで寿人をトレースしたかのようなストライカーらしいゴールだと思います。散々決めれなかったゴールをこの大一番で決めるとは千両役者。

その後も相手キーパーと1対1のシーンを作るもこれは決めきれず。が、しかし久し振りのシュートでノッてきた若者らしく積極的に仕掛けます。そして84分、青山のパスを足元で吸い付くようにトラップしてワンステップで阿部選手をかわすと、そのままドリブル。相手にはさまれてPAまで侵入できませんでしたが、そのこぼれを青山がシュート。枠のギリギリに飛ばす事だけを心掛けたようなシュートはしっかりと決まり逆転に成功。

その後も引く事はなく浅野、野津田を中心として強かな時間の使い方をしてタイムアップ。旧広島連合の無敵艦隊を広島が沈めた瞬間です。そう、まるでサンフレッチェ広島が止めた事に意味があるかのような首位攻防戦でした。

伏線はありました。好調な攻撃陣、青山の復調、カズの絶好調、浅野と野津田の昨季からは比べ物にならないぐらいのレベルアップ。特に先制されても逆転できる力が備わってきている事。まして相手は19戦無敗。どうやっても期待は膨らみます。

それでも最近全く勝ててない浦和戦、しかもアウェイ。
不安が的中するかのようにボールを奪われる事を恐れ、いつもと違う、前にボールを蹴り出すだけの守備。1トップ2シャドーの守備不参加により自由にやらせ過ぎて引きすぎる守備陣。

「何でかな。いつも通りやれば良いのに、やっぱりアカンかな」というネガティブを打ち破ったのが浅野、野津田という若武者。これは今季の優勝争いに何か期待を予感させる勝利だったのではないでしょうか。

という事でこの勝利による高揚感は暫し置いておいて、個々の選手を見ていきたいのですが、まずは林。先程も書いたようにMOMで間違いないでしょう。そしてMOMが林ならMVPは浅野ですかね。彼の交代によって広島は勢いづきました。その上、試合を決める働き。充分すぎるぐらいの結果を残しました。

そして次に活躍したのが青山、野津田だと思います。青山は前節の復調がウソではないと証明してくれました。特に後半からボールを触れるようになると中盤で存在感を発揮。逆転弾も、力まず冷静にゴール隅にパスを出すかのような綺麗なゴールでした。

野津田は前半だけ見るとやはりレギュラー組と絡めず、なかなか存在感が出せませんでした。が、時折ボールを持つと絶対相手に奪われないキープ力を見せつけ、攻撃的なパスと安全なパスをしっかりと使い分けていたと思います。そして後半、浅野が出てくると二人で攻撃を牽引。守備にも労を惜しまず走りこみ、抜群の存在感を見せました。逆転後は、ボールをキープして時間稼ぎをするように見せながら浅野と二人でゴールを脅かしたりと、ベテランのような強かさを見せてくれました。私的に彼は広島の中でも頭一つ抜けて上手いと思っています。青山、浅野、柏もトップクラスだと思いますが、野津田のプレーが今一番ワクワクします。あとはもっとボールを受けれるように良いポジション取りができれば、というところかな。絶好調だった柴崎の負傷は痛いですが焦ることなかれ。広島には野津田が居ます。

次に活躍したのはカズ、千葉ちゃん辺りかな。試合展開でなかなか思うようにいかなかったけど、焦れずにやってくれたかと思います。柏もここ最近からするとなかなか良いプレーができませんでしたが、積極性は崩さなかったと思います。水本は相変わらずボールホルダーへの当たりが弱い。

そして期待の佐々木。宮原ではなく、まさかの佐々木先発。やはり松本戦でのプレーが森保監督の心を動かしたのかと。

しかし今節についての評価は少し渋めかな…。CKでのドフリーでのヘディングを外したり、PKを与えたり、ちょっとビッグゲームに舞い上がってしまってた感があります。しかしこの舞い上がりはいわゆる「経験不足」だと思うし、ここで見切らずもう少しチャンスをあげて欲しい。(本当であれば水本、千葉、佐々木ではなく佐々木、千葉、宮原が良いけど…)

浩司はまだまだ調整不足ではないかな?試合に入れてないし、途中出場でも動けてないです。

そしてここからは落第点。ミキッチとドウグラス。本当に酷い。ミキッチは裏を取られ過ぎて相手のやりたい放題でした。その上、パスが雑。セカンドボールを拾われて更に攻撃を受けるという悪循環の元でした。浦和戦では寿人と並んで活躍できないから最初から清水で良かったのに。

そしてドウグラス。これまた酷い出来でした。暑さで体が動いてないのが丸分かりというぐらい動きが少なかったです。槙野にほぼ負けてたし雑パスのオンパレードで相手チームに寝返ったのかと疑うほどでした。前節も一人酷い出来でしたが、今節でもコンディション最悪でしょう。今は先発レベルではないです。

森保監督、ようやく浦和に勝利する事ができました。
逆転に至るプロセス、采配は監督力の差だったと思います。本来ならミキッチを交替させたかったのだと思いますが、思わぬ柴崎の負傷でそれも出来ず。私としては結果として野津田が試合にしっかり絡めたので不幸中の幸いだったと思いますが、果たして森保監督の野津田評はどうだったか…。少なくともドウグラスよりは上だったと思いたい。

今節でかなりの力を使ったので選手は疲労していると思いますが、大事なのは次節。この勝利を意味あるものにする為にも次節でつまずく訳にはいきません。宮原、清水、丸谷辺りはレギュラー組とそこまで差はないので、フレッシュな控えを使いながら上手くチーム一丸で波に乗っていけるように森保監督の采配には期待しています。私としてはミキッチ、ドウグラス、カズをお休みさせて丸谷、清水、野津田を先発で見たいところです。

まだまだこれからですが、とりあえず前半の山場を見事に勝ちきった広島の選手を誇りに思います。

このまま首位を固めていくためにも次節も頑張れ!サンフレッチェ!


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